アパレル業界における業務効率化には至るところで、知見が必要になってきます。
今回は売上に直結する「在庫回転率」を中心に意味や計算方法、注意点を紹介していきます。
在庫回転率(商品回転率)とは?
在庫回転率(商品回転率)とは、一定期間における平均商品在庫高によって、その期間の商品売上原価を除した商。
商品に投じた資本の回転速度を調べるもので、その比率の高いほど販売能力が大きいことを表わす。出典:精選版 日本国語大辞典
簡単に言うと、商品が一定期間で何回転したかです。
商品の仕入れから販売に至る過程のはやさを示します。
一般的な求め方は、在庫回転率=売上原価÷棚卸資産 という計算式になります。
在庫回転率が高ければ高いほど、仕入れて販売するまでの期間が短く資産効率的に良いとされています。
一方、低いと不良在庫を多く抱えている可能性が高く在庫への投資が大きくなっているとされます。
流行が早いアパレルでは、なおさら資産効率的であることが望ましいです。
適正水準(期間を1年とする場合)
24回以上 | 優良水準 | 2週間で1回転していることになる |
12-23回 | 標準的な水準 | 在庫回転率が12回で1ヶ月に1回転 |
6-11回 | 要改善 | 在庫回転率が6回で2か月で1回転 |
5回以下 | 早急な改善が必要 | 売れ残り、不良在庫を抱えている可能性アリ |
在庫回転率の分析による在庫管理
在庫回転率を分析することで、商品分析から経営分析まで行うことができます。
店舗全体としてみることも、1つの商品に焦点を当てることも可能です。
また財務諸表を公開している同業者との比較をすることでより、自社の分析に役立てます。
在庫計画の仕方
在庫はアパレル業界の資産とも言えるため、定期的に最適化を行うことが大事です。
アパレルは流行の移り変わりが激しく、またシーズンもたった3ヵ月で変わっていきます。
データを蓄積していく中で傾向をつかむことも大切です。
販売計画、生産計画に基づく在庫指標を設定し、日々の記録と重ね合わせます。
在庫計画の注意点
在庫計画にも思わぬ落とし穴があります。
在庫回転率が高ければ、全ていいわけではありません。
⇒高すぎると品切れを起こしてしまっている可能性があります
品切れはお客様の注文にこたえられず、機会損失のリスクが高まります。
お客様の満足度にもかかわってくるため、要注意です。
こまめなチェックと見極めをしましょう!
クラウドサービスの活用
「在庫回転率」の意味や計算方法、注意点についてを紹介してきました。
計算に必要な要素のほかアパレル業界では売上、商品在庫管理、顧客管理など膨大な情報を扱わなくてはいけません。
そんなとき、管理を一元化できるクラウドシステムを活用するメリットは大きいです。
集計や分析までITの力によって、合理的な販売予測を立案できるアパレル特化型のクラウドシステムが存在します。
今回紹介した「在庫回転率」の精度もクラウドシステムを通してより、高いものにしていきましょう!