人材不足・採用難が深刻な日本。かつては若い世代に高い人気を誇っていたアパレル業界も、スタッフを募集してもなかなか人が集まらない状況に、頭を悩ませている経営者や採用担当者も多いのではないでしょうか。
その一方で、アパレル業界での新しい働き方を提唱する動きが広がりつつあります。
アパレル業界の救世主となるかも知れない、今回は「人材のマッチング」にフォーカスしたアプリ「MESHWell(メッシュウェル)」と「fatch(ファッチ)」の2つをピックアップしてご紹介いたします。
スキマ時間だけ働きたい販売員を“シェア”する
(出典:MESHWell)
「MeshWell」は、スキマ時間だけ働きたいアパレル販売員と、一時的に販売スタッフを増やしたい店舗をオンラインで繋ぐ、マッチングプラットフォームです。
構想から1年以上の準備期間と数々の実証実験を経て、今年1月に本格的に始動しました。
メインユーザーは、結婚や出産といったライフイベントにより、現場を離れていった元販売員たち。
スキマ時間を使ってスキルを活かしたいユーザーが、希望の日時やエリア、報酬を登録すると、条件に合う企業・店舗からオファーが届き、決められた日時だけ販売員として店頭に立つという仕組みです。またユーザーから店舗に応募することも可能です。
働き方の”ミスマッチ”を解消
このサービスの根底にあるのは、スキマ時間だけ働きたい販売員を業界全体で“シェア”するという発想です。
実は接客・販売の仕事は、業務内容そのものが敬遠されているわけではなく、「販売の仕事は好きだけど、拘束時間が長すぎる」という働き方のミスマッチが人材不足を助長している側面もあります。
「MeshWell」はそのミスマッチを解決するとともに、眠っている多彩なスキル掘り起こし社会に還元します。まだスタートしたばかりの試みですが、既に多数のマッチング例や登録ユーザーによる予想を上回る販売実績も報告されており、アパレル業界の人材不足問題に一石を投じるソリューションサービスとして定着することが期待されています。
アパレル業界の多様なスキルをボーダレスにマッチング
(出典:fatch)
「fatch」は、ファッションビジネスに関わる人や関わりたい人をオンライン上でマッチングし、「ビジネスの出会いの場」を提供するスマートフォン用アプリです。
ユーザーがプロフィールを登録すると、そのデータをもとに他のユーザーのレコメンド通知が届きます。
そして双方に興味がある場合のみマッチングが成立し、マッチングしたユーザー同士はチャット機能を使ってコンタクトが取れるようになります。
企業や組織の枠をこえた出会い
ユーザーはキャリアアップを目指して転職活動中の販売員や、業界内で人脈を広げたい広報担当者、さらにアパレル業界に自社のサービスを売り込みたいIT企業のセールスマンやアパレル業界に興味がある学生など、世代も属性も多種多様でまさにボーダレス。企業や組織の枠を超えたコミュニケーションにより、新たなコミュニティーやビジネスチャンスの創出を目指すという、ソーシャルネットワーク時代ならではのサービスといえるでしょう。
こちらも今年1月にローンチされたばかりで、評価が定まるまでには少し時間がかかりそうですが、大きなコストや労力をかけることなくニーズに見合う人材と出会える可能性を秘めています。
人材確保のための手段の1つとして、試してみる価値はありそうですね。
まとめ
働き方改革の波は、アパレル業界にも確実に浸透しつつあります。
これからは固定観念に捉われることなく、柔軟な働き方や新しいサービスを取り入れつつ、人材確保に努めていく必要があるのではないでしょうか。
一人ひとりが自分らしく輝ける未来を、業界全体で模索していきたいものですね。
シフトワークス
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